グラフィティに著作権はあるのか!? H&Mに対してアーティストが訴訟、REVOK(レヴォク)の狙いとは。

グラフィティアートREVOK(レヴォク)がファストファッションとしても有名な大手アパレルブランドH&Mに対して 自身のアート作品における“著作権侵害”に関する訴訟を起こしました。

ロサンゼルスのグラフィティ シーンに大きな影響を与えるアーティストREVOK(レヴォク)が、ファストファッションとしても有名な大手アパレルブランド H&Mに対して自身のアート作品における“著作権侵害”に関する訴訟を起こしました。

社会風刺的グラフィティアートで有名なBanksy(バンクシー)の作品を無許可で販売する人々の姿を撮影したドキュメンタリー「How to Sell a Banksy」でも話題になりましたが、昨今、街中に表現されたグラフィティをアートとするのか、それとも違法な落書きとするのかが議論されるようになりました。

今回、ストリートで活躍するアーティスト REVOK(レヴォク)が、大手アパレルブランド相手に訴訟を起こすという驚きの展開を見せたグラフィティ シーン。
グラフィティにどのような権利があるのか、再度議論される事案となるでしょう。

H&Mに対してREVOK(レヴォク)が訴訟を起こした経緯

グラフィティアートREVOK(レヴォク)がファストファッションとしても有名な大手アパレルブランドH&Mに対して 自身のアート作品における“著作権侵害”に関する訴訟を起こしました。

キャンペーンサイトですので、終了と共にページは削除される可能性は高いですが、下記、該当のキャンペーン ページのサイトを貼っておきます。

New Routine | H&M US

ことの発端は、大手アパレルブランド H&Mが展開するスポーツウエアNEW ROUTINEのキャンペーン用に撮影された写真にREVOK(レヴォク)の作品が写っていたことが問題となりました。
風景の一部として写り込んでいるだけであれば、そこまで大きな問題にはならなかったと思われるが、REVOK(レヴォク)特有のスタイルが、大々的にキャンペーンイメージ内に使用されてしまったことが今回の訴訟に繋がったようです。
本来、アーティストの作品を無許可で使用することは出来ず、使用する際はアーティストに許可を得て使用料を払うなどの手続きをとる必要がある。なぜならば、アーティストが作品を制作し公表された段階で著作権は発生し権利は守られるからだ。
ただ今回の事案で一番の議題となるのが、REVOK(レヴォク)が残した作品はグラフィティであるということ。
無許可で公共の場に制作されたグラフィティに、はたして著作権があるのかが最大の議論になるだろう。

REVOK(レヴォク)が起こした訴訟の内容は、アーティストの作品を不正に使用した著作権侵害と、過失を主張しており、NEW ROUTINEキャンペーンからREVOK(レヴォク)の作品の使用を直ちに停止するよう求めています。

このREVOK(レヴォク)の主張に対し、H&M側の見解としては「著作権保護の権利は、違法に制作された作品にまで及ばない」とし、全面的に争う姿勢を見せているとのことです。
同時に、この事案に関してニューヨーク市警察は、「公園に描かれたグラフィティは、無許可で制作されたもので、REVOK(レヴォク)はニューヨーク市の不動産の破壊行為を犯した」と述べています。
この訴訟を通し、今後グラフィティが米国の著作権法によって保護されているかどうかが決まるのでしょうか。

REVOK(レヴォク)について

REVOK(レヴォク) – REVOK(レヴォク) from Ruttkowski;68 on Vimeo.

カルフォルニア州ロサンゼルスを中心に活動するアーティスト REVOK(レヴォク)
本名 JASON WILLIAMS(ジェイソン ウィリアムス)
ミューラルアートでも有名なアーティスト Retna(レットナ)も在籍する国際的グラフィティ クルー「Mad Society Kings(MSK) CREW」に在籍しています。

巨大なスピログラフを使用し曲線による幾何学模様を描いたり、一定の間隔で並べられた複数のスプレーを同時に噴射し描き出す独特のスタイルを持つREVOK(レヴォク)は、アメリカ国内だけでなく、世界的にも有名でドバイ、パリ、ドイツなど世界各国で個展を行なっています。

WebSite : http://jasonrevok.com/

Instagrams : https://www.instagram.com/_revok_/

デトロイト再生 アートプロジェクトに参加

REVOK(レヴォク)は、自動車産業の低迷により荒廃していくミシガン州のデトロイトをアートの力で再生させる「Detroit Beautification Project (デトロイト ビューティフィケーション プロジェクト)」にも参加しています。

H&Mが初めての訴訟ではない

実はREVOK(レヴォク)、アパレル会社に対して訴訟を起こすのは今回が初めてではありません。
2015年、REVOK(レヴォク)は仲間のアーティストReyes and Steel(レイエス & スティール)とともにファッション ブランド Roberto Cavalli(ロベルト カヴァリ)に著作権侵害訴訟を起こしました。

まとめ

米国 既存の法律では著作権に関して、作品が「表現の具体的な媒体に固定された原作者の著作物」であれば、直ちに保護を受ける。
とされておりますが、今回の事案は違法に制作された作品 グラフィティとなるため、ストリートアートが米国の著作権法によって保護されているかどうかについては、引き続き議論が行われることになるでしょう。今回の訴訟でグラフィティをアートとするのか、落書きとするのかの答えが出る可能性があります。

ちなみに、該当のグラフィティですが、現在は、なんと他のアーティストによってH&Mのロゴが大々的かつ皮肉たっぷりに上書きされているようです。