【PUNPEE/パンピー】名曲を生み出す機材はSLACKのお古!? ラップやプロデュース、REMIXで話題のPUNPEEを特集。

PUNPEE(パンピー)

ども、こんにちは。
LobsterBlogHSCの編集をやっているデザイナーのTommyです。

最近、ラッパーでありトラックメーカーでもあるPUNPEE(パンピー)のアルバム “MODERN TIMES(モダンタイムス)”を聴き、改めて彼の才能に感銘を受けたので、今更かよ!!って感じの人もいるかと思いますが、PUNPEE(パンピー)の功績や作品、ルーツなどをDIGってみようかと思います。
PUNPEE(パンピー)に関する情報を調べてみると、宇多田ヒカル、加山雄三、水曜日のダウンタウン、Red Bull TVCM、Renaissance、S.L.A.C.K.、ULTIMATE MC BATTLEなど様々なキーワードがあがってきます。
斬新でいて独創的な作品を生み出すPUNPEE(パンピー)を形成するものはいったいなんなでしょうか。

PUNPEE(パンピー)って誰?

んなもん知ってるよ!!て人も多いかと思いますが、知らない人のためにも改めてPUNPEE(パンピー)を紹介しましょう。

ラップでもトラックメイクでも話題のPUNPEE(パンピー)

板橋区出身 自称ダメ兄貴ことPUNPEE(パンピー)。

ラッパー、トラックメーカー、プロデューサーとしても人気で、DJ、REMIX、
エンジニアリングまで、様々な領域でマルチに活動する才能溢れるHOTなアーティストです。

S.L.A.C.K.(スラック)の実の兄

PUNPEE(パンピー)、S.L.A.C.K.(スラック)、GAPPER(ガッパー)の3人で結成されたPSG

人気ラッパーS.L.A.C.K.(スラック)の実の兄でもあり、PUNPEE(パンピー)、S.L.A.C.K.(スラック)、GAPPER(ガッパー)の3人で結成されたPSGというヒップホップユニットでも活動しています。

ジャンルを超えたコラボレーションでも話題

PUNPEE(パンピー)、宇多田ヒカル、加山雄三

ジャンルを超えたコラボレーションでも話題を呼んでおり、宇多田ヒカルの「光」をリミックスした「光 (Ray Of Hope MIX)」が全米Itunesチャートで日本人アーティスト最高位となる第2位を記録したり、加山雄三生誕80周年を記念して制作されたREMIXアルバム「加山雄三の新世界」で、「お嫁においで」を大胆にサンプリングして制作された「お嫁においで Remix」などで大きな話題を呼んでいます。
その他にも、TOWA TEIのREMIXを手がけたり、RHYMESTERへ楽曲を提供したりとジャンルに関わらず幅広く活動しています。

地上波・メディアでもPUNPEE(パンピー)大活躍

昨今では、テレビやラジオなどのメディアでもPUNPEE(パンピー)を目にする機会が増え、Red Bull TVCMの「ナポレオン ver」でラップを披露したり、TBS系列 バラエティー番組「水曜日のダウンタウン」への楽曲提供など、様々なフィールドで活動しています。
Red Bull TVCMの「ナポレオン ver」はこちらで確認できます。
https://www.redbull.com/jp-ja/tvcm2014-punpee

才能あふれるPUNPEE(パンピー)を形成するもの

様々な視点から作り出されるPUNPEE(パンピー)の作品は予想できない展開と人並みはずれた斬新なアイデアでリスナーを魅了し続けています。そんなPUNPEE(パンピー)を形成するものとは、一体なんなんでしょうか。

父親がレコードコレクター

PUNPEE(パンピー)はメディア インタビューで父親の存在のことをよく話します。父親が山下 達郎好きのレコードコレクターであったようで、幼い頃からJazzやFunkなど様々なジャンルのレコードに囲まれていたようです。
一番最初にHip Hopを聴いたのも、父親の勧めで「KRIS KROSS – JUMP」だったとのことで、幼い頃から、音楽的にかなりいい環境で育ってきたようですね。そりゃ、HipHop的な概念を飛び越えた曲を作るのも納得です。

kriskross

ちなみに、最近話題のトラックメーカー 「Stuts」との作品「夜を使いはたして feat. PUNPEE」のMVに出演している20年後のPUNPEE(パンピー)役は、実は本当のPUNPEE(パンピー)のお父さんのようです!よくみると、目元とか似てますねw

最初はオルタナティブ ロックを聴いていた

オルタナティブ ロック

ビートの太いブラックなトラックから、City Popのような軽快なトラックまで、様々なエッセンスを持つ楽曲を制作するPUNPEE(パンピー)。そんなPUNPEE(パンピー)もHip Hopと出会う前は、オルタナティブ ロックを聴いていました。
学生時代の友人の影響でRed Hot Chilli PepersやOASIS、Beckなどをよく聴いていたようで、自身でもコピーバンドをやっていたようです。その時に培った音楽理論が現在のトラックメイキングに生きていると、ラジオ番組のインタビューでも話していました。

余談ではありますが、2017年に開催されたFUJI ROCK FESTIVALのホワイトステージでPUNPEE(パンピー)がパフォーマンスした際には、Beckの”Loser”、Red Hot Chilli Pepersの”Scar Tissue”、OASISの”Wonderwall”など、PUNPEE(パンピー)が影響を受けてきた名曲にのせてフリースタイル ラップをしたようです。当日の様子を本人も「怒られないかな〜(ロックファンに)」と心配していたようです。

自身でも認めるアメコミヘッズ

PUNPEE(パンピー)がアメコミ好きというのは有名な話で、PUNPEE(パンピー)の作品には、ビートやリリック、アルバムジャケットなどの随所にアメコミ要素が取り入れられていています。
本人も「アメコミは自信を形成したもの」と話しており、特にDCコミックスの「Watchmen(ウォッチメン)」に関しては、大きな影響を受けたようです。

ちなみに、アメコミ好きが高じて、ついにはDCコミックスの「ロボ」という作品のなんと翻訳監修も行っていているようです。
キース・ギッフェン (著)
PUNPEE (監修)
サイモン・ビズレー (イラスト)
椎名ゆかり (翻訳)

PUNPEE(パンピー)といったらサンプリング

ラップやプロデュース、REMIXなど様々な分野で話題を呼んでいるPUNPEE(パンピー)ですが、曲作り・サンプリング センスにおいても、高い評価を得ています。

▼サンプリングとは
音楽におけるサンプリング(英: sampling)は、過去の曲や音源の一部を引用し、再構築して新たな楽曲を製作する音楽製作法・表現技法のこと。または楽器音や自然界の音をサンプラーで録音し、楽曲の中に組み入れることである。
”サンプリング”『ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典』
URL: http://ja.wikipedia.org

Hip Hopというひとつのジャンルだけでは、決してカテゴライズできず、音楽だけでなく、漫画であろうが、お笑いであろうがあらゆる素材からサンプリングし、作品として吐き出す。
様々な素材を調理することが上手で、一見 ミスマッチと思える素材であっても、PUNPEE(パンピー)が調理することで、それが新感覚な作品となってしまう。
そんな、PUNPEE(パンピー)が作る作品、そしてサンプリング センスが光る曲をいくつかPick Upしてみました。

サンプリング センスが光る曲

Renaissance – MODERN TIMES

まずは、2017年10月に発売されたアルバム「MODERN TIMES」から、代表曲とも言える「Renaissance」。
Jorge Ben e Toquinho – Carolina Belaを大胆にサンプリングした作品。
オートチューンの効いたメロディアスなフックに、Jorge Benのギターリフをリズミカルに刻む乾いたビートライン。原曲とはかけ離れたような展開で、サンプリングとデジタルの間がわからないPUNPEE(パンピー)の自由さが素晴らしいですね。

PSG – “寝れない!!!”

Fiona AppleのSleep To Dreamをサンプリングした作品。
夢なのか現実なのかがわからない、まるでデヴィッド・リンチの世界観ようなみごとなまでのサイケデリックな世界。
原曲のSleep To Dreamもディープな闇を抱える男女の恋愛を描いていますが、PSG “寝れない!!!”も、よくもここまでサイケデリックな世界観になったもんだな。と、感服しています。

ちなみにこのサイケな世界観を見事にア二メーションに落とし込んだのがイラストレーターの「オオクボリュウ」さんです。
「オオクボリュウ」さんは、イラストレーションとアニメーションを中心に、ミュージックビデオや雑誌広告、アパレルなど多くの作品を手掛けています。
映像作品としては、PSG “寝れない!!!”以外にも、斉藤和義さんのCAR RADIOなど、様々な映像ディレクションを行なっているようです。
▼ Ryu Okubo | オオクボリュウ
https://ryuokubo.jp/

お嫁においで2015 feat.PUNPEE

加山雄三生誕80周年を記念し発売されたREMIXアルバム「加山雄三の新世界」の中から「お嫁においで2015 feat.PUNPEE」。
以前、フジテレビで放送された古舘伊知郎のトーク番組「トーキングフルーツ」にPUNPEEがゲスト出演した際にこの作品について以下のように話しています。
「ジャパニーズ クラシックでもある加山雄三のリメイク(REMIX)することが昔の人のかっこよさも伝えつつ、現在のかっこよさも伝えられることができる。それが、よかった。」
James BrownのFUNKY DRUMMERが、どの世代からもサンプリングされ続けているようにジャパニーズ クラシックでもある加山雄三をサンプリングし、Hip Hopの鉄板ビートライン「The Honey Drippers – Impeach The President」にのせる。海外で生まれた文化でもあるHip Hopを見事に日本に落とし込んだ作品ではないかと思います。

 

水曜日のダウンタウン – オープニングテーマ

TBS系列で放送されているバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』のオープニングテーマをPUNPEE(パンピー)が制作したのは有名な話ですね。

水曜日のダウンタウンのテーマはサンプリングレベルがやばいです。この場合のやばいとは、音楽的なサンプリングというよりは、世界観のサンプリングがとても面白く、ダウンタウンに関する素材をとにかく様々なところからサンプリングしてきています。
着眼点が本当に面白く、リリックを読み解いていくとごっつえぇ感じ時代のエピソードや、芸者ガールズのモリオカverse、WOW WAR TONIGHT、WORLD DOWNTOWNなど、ダウンタウンに関する様々なネタが随所に散りばめられています。

 

RHYMESTER – Kids In The Park feat. PUNPEE

このグループに関しては、もお説明不要ですね。日本のヒップホップを牽引し続けるグループ「RHYMESTER(ライムスター)」との作品、「RHYMESTER – Kids In The Park feat. PUNPEE」です。

さすが、オルタナティブ ロックを愛し、ミクスチャー ロックに影響されたPUNPEE(パンピー)だけありますね。曲の冒頭では「The Offspring – Pretty Fly」の有名なセリフ、「Untem, gliben, glaussen, glauben」をPUNPEE(パンピー)自身がサンプリングしていますね。
曲名がKids in the Parkとだけあって、The OffspringのThe Kids Aren’t Alrightの現代社会が抱える闇の部分が皮肉たっぷりに描かれているのかと思いきや、曲は結構明るくポジティブなイメージです。
子どもたちが公園で遊ぶような世界観を表現した作品で、テンポ良く刻まれるコミカルなサウンドがトイポップの世界観を感じさせ、リリックとトラックが最高にマッチした 1曲です。
RHYMESTERの二人も、あまりのトラックのクオリティーの高さに「自分(PUNPEE)のアルバム用にとっておいた方がいい、もったいない!」と説得までしたくらいだったようです。
メロディーラインは、「The Sylvers – Only One Can Win」を元ネタにサンプリングしているようです。
ちなみに「Untem, gliben, glaussen, glauben」のオリジナルはDef Leppard – Rock Of Agesです。

 

PUNPEE(パンピー)の使用機材

人並みはずれた斬新なアイデアで作品制作を行うPUNPEE(パンピー)ですが、いったいどのような機材を使って曲を制作しているのでしょうか。
サンプラーの老舗メーカーとしても有名なAKAIが主催するMPCバトル「GOLDFINGER’s KITCHEN」でも優勝経験があるPUNPEE(パンピー)ですが、実際の曲制作でもMPCを中心に制作しているようです。
「MPCはいい意味で、事故が起こりやすい。音源の取り込み方法や編集方法によって、自分が予測していなような化学反応起こる。 」
ラジオ インタビューでもMPCに関して上記のように話しており、音源の取り込み方、編集方法、エフェクトの掛け方などで、様々な音色を作り上げることができるMPCマシンを愛用しているようです。

以前、フジテレビ系トーク番組 「古舘伊知郎のトーキングフルーツ」に出演した時に作業部屋を紹介していましたが、それを見る限り以下のような機材で曲を制作しているようですね。

ベースとなるマシンは「MPC2000xl」

MPC200xl

基本的にサンプリングや曲の制作は「MPC2000xl」で行っているようですね。MPC2000や2000XLに関しては、HIP HOPのド定番とも言えるマシンで、Kanye West、Nujabes、Pete Rock、Cut Chemistなど多くの著名アーティストが使用しているマシンです。HIP HOPの黄金期を支えた言っても過言ではないマシンで、いまだに多くのアーティストに愛されています。

ちなみにPUNPEE(パンピー)が使用しているこのMPC2000xl、弟のSlackが中学に上がるときに、お父さんがslackへのプレゼントだったようです。そのときにSlack氏は実はBMXが欲しかったらしく、そのもらったMPC200xlを売ってBMXを買う。と言った弟に「それをHipHop的に間違っている」と思ったPunpee氏は、当時Slack氏にお金を払い、MPCを譲ってもらったらしいです。それを今でも使用しているようで、そんなストーリーからあのような数々の名曲を生み出していると思うと、考え深いですね!このエピソードは「PUNPEE & NANCY SINATRA/BANG BANG & PUN PUN」という曲上でも紹介しています。

 

レコードからのサンプリングはVestax

Vestax PDX-a2s

レコードからのサンプリングは1994年製のVestax PDX-a2sを使用しているようですね。PUNPEE(パンピー)の曲を聴いていると時より、声ネタでスクラッチをしていますが、サンプリングだけでなくスクラッチもこちらのマシンを使用しているのかもしれませんね。Vestaxはすでに倒産していますが、こちらのマシンもHip Hopを支えた名機で、針が飛びにくいストレートアームを使用していたので、バトルDJ、スクラッチDJには人気のマシンでした。歴史を感じますね。ちなみにミキサーも同様VestaxのPMC-05PRO3を使用しているようです。

 

キーボードは、microKORG

KORG MicroKorgサンプリングしたアナログ音源にPUNPEE(パンピー)独特のメロディーラインを加えるのは、「KORG microKORG」なのかもしれませんね。
こちらのマシンも不朽の名作で、いまだに根強いファンを持つマシンです。Daft Punkのように声をデジタル音源と合成するヴォコーダー機能をもっているので、この機能を使用して、あのメロディアスなフックを作っているのかもしれませんね。

 

曲の編集はPro Tools

編集、展開はPro Toolsで行っているようで、PCはI Macを使用しているようです。
曲制作には慣れている機材を使うのが一番とのことで、録音も全ては自宅でしているとのことです。
モダンタイムスをリリースした現在でも板橋の自宅で制作しているようです。

といったわけで

といったような感じで、今回は“MODERN TIMES(モダンタイムス)”をリリースしたPUNPEE(パンピー)をDIGってみました。

人並みはずれた斬新な作品を生み出し続けるPUNPEE(パンピー)を形成する様々な要素、独創的なサンプリング スタイルや、使用機材など、いろいろと調べてみると、改めてPUNPEE(パンピー)の偉大な作品作りに感銘を受けるとともに、今後の活躍も期待ですね!

まだ、PUNPEE(パンピー)を聴いたことない人は、せひともチェックしちゃってください!